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サブスクリプションビジネスを成長させるための5つのコツ(海外TOPICS)

Column

「サブスクリプションビジネスを始めたものの、新規顧客は増えず解約率が下がらない・・・。」「始めた当初は売れ行きが好調だったが、最近は成長が鈍化してしまった・・・。」このような悩みをもつ人が多くいるのではないでしょうか。今回は、海外のビジネスコラムサイト Entrepreneur に寄稿されたコラム“5 Tips for Growing Your Subscription Business”(以下 “5 Tips”)をご紹介します。

原文のリンクはこちら

“5 Tips”の筆者のThomas Smaleは、SaaSやEコマースの領域を専門とするM&Aアドバイザリーです。そんな彼が考える、サブスクリプションビジネスを成長させるヒントは以下の5つです。
※全体的にBtoC向けの内容となっています。

1.常に競合の動向を追い、頻繁にプライシングを調整する
2.顧客と強いコネクションを築く
3.財務指標をもっと理解する
4.高価値なコンテンツをつくる
5.リファラルマーケティングを強化する

基本的に“5 Tips”の流れに沿って話を進めていきますが、本コラムではただの翻訳とならぬよう各項目で情報のさらなる充実を図っています。<概要>では、“5 Tips”の概要を日本語でまとめています。<考察>では、補足や関連情報、日本との比較等を加えています。

常に競合の動向を追い、頻繁にプライシングを調整する

概要

価格設定はターゲットにとって適正でなければならない。高すぎると買ってもらえないが、逆に安すぎても価値のあるものとは判断してもらえない。
・サブスクリプションではプライシングを戦略的競争優位の観点で捉えなければならない。
・したがって、新価格の別のビジネスが出てきた場合は注視すべきであり、競争力を保つためにプライシング・更新体制において柔軟性が必要となる。
・サブスクリプションにおいて、新規顧客が加入してから離脱するまでの期間の平均は3か月であり、彼らにプランの継続・アップグレードをしてもらえるようなインセンティブを準備すべきである。

考察

サブスクリプションの強みである、顧客にとって初期費用が少ないという点を生かすために、サブスクリプションビジネスにおけるプライシングはより一層重要となります。競合が新たな価格でのビジネスを始めた場合、値下げを検討する必要があるでしょう。ただし、毎月のように価格変更をおこなえば、企業側は変更に伴う業務が発生してしまいます。定額制と聞いて利用・購入を決めた顧客の混乱も引き起こしかねません。競合の動向を常に追いながらも、業界・業種の将来予測をした上で慎重に価格変更をおこなう必要があります。

また、インセンティブを与える相手について日本との違いが表れています。国内でも新規顧客獲得に向けて「初月無料!」や「今加入で○○円キャッシュバック!」といったキャンペーンは多く目にしますが、継続者に向けてのキャンペーンはあまり見かけません。「(既存顧客が)継続しているのは今のサービスに満足している証拠」と高を括って何も働きかけないと、ふとしたタイミングで解約数が急増しビジネスが成り立たなくなるかもしれません。

顧客と強いコネクションを築く

概要

・サブスクリプションでは顧客維持が顧客獲得よりもはるかに重要である。
・長期的関係を築いた顧客にはアップセルクロスセルを仕掛けることができ、イベント開催や出版の際は真っ先に飛びついてくれる。
チャットサポートパーソナライズド動画を活用することで、より強い関係を築ける。

考察

サブスクリプションビジネスでは顧客維持に力を入れるべきです。 Eコマースにおいて、既存顧客は潜在顧客に比べて購入可能性が3~12倍高く、また、10%の既存顧客を維持することで、維持しない場合と比べて収益が2倍になると言われています。

アップセルとは、同じモデルのより高額な商品を勧める手法です。クロスセルとは、セットで関連商品を勧める手法です。どちらも顧客単価の向上を図る手法となっています。アップセル・クロスセルが成功する相手は基本的にロイヤルティの高い顧客のみです。その製品・サービス・ブランドの「ファン」と言えるほどの顧客をつくることが重要なのです。顧客を新規・既存だけで分けるのではなく、既存顧客の中でもロイヤルティの高低で分けてみるとよいでしょう。

では、顧客のロイヤルティを向上させるにはどうすればいいのでしょうか?例として、チャットサポート、パーソナライズド動画が挙げられています。どちらも日本ではあまり馴染みがないかもしれません。チャットサポートは、カスタマーサポートの一つの手法です。ユーザーはWebサイトを通じてチャットで質問でき、リアルタイムで担当者からの返事がもらえることで迅速に問題解決ができます。パーソナライズド動画は、顧客ごとにカスタマイズされた動画のことです。性別や購入履歴などで分けられたセグメントごとに内容を変えるほか、動画素材に顧客の名前や写真を盛り込むことでその人だけへのメッセージを伝えることができます。

どちらの手法も、シャイな人が多い日本では浸透しづらいかもしれません。企業側としても手法の確立までに時間と手間がかかるでしょう。ただ、ユーザーがその便利さや特別感を感じることができれば、その企業に対して良い印象を抱き、別の製品・サービスに興味をもつかもしれません。消費者にとって無数の選択肢がある昨今では、企業は各顧客に対して1対1の関係をつくる(に見せる)ことが重要になります。

財務指標をもっと理解する

概要

・財務指標で事業の健全性について多くのことがわかる。上向き、下向き以外にも注意すべきことがある。
解約率LTVMRRのことをより理解すべきである。それらを分析できるツールはすでに世に出ている。
・直観だけでなく解析結果と照合することで、より重要な目標に向けた判断ができるようになる。

考察

KPI(重要業績評価指標)についてのさらなる理解が必要だと述べられています。解約率(Churn Rate)はCRと略されます。解約率を下げることが安定した収益につながります。人数ベースと収益ベースで算出する方法があります。LTVはLife Time Valueの略で「顧客生涯価値」と訳されます。一顧客によって契約開始から終了までの期間に得られる利益の総額を算出したものです。MRRはMonthly Recurring Revenueの略で「月間経常収益」と訳されます。

KPIの詳細については、こちらを参照してください。

高価値なコンテンツを生む

概要

・SuperFastBusinessのJames SchramkoとSmart MarketerのEzra Firestoneは常に魅力的で高価値なコンテンツを提供している。
・彼らは様々な分野の著名人にインタビューし、幅広い話題に対する見識を収集する。
・コンテンツ通知にあたって、Schramko氏はメール、Firestone氏はビデオ広告をそれぞれ活用する。チャネルは自分が快適に続けられるものでなくてはならない。
・コンテンツは顧客獲得の足掛かりだけでなく、顧客が戻ってくる場所でもある。

考察

誰しもが価値のあるコンテンツを提供したいと考えていますから、当たり前のことではあるのですが、実際つくろうとすると頭を悩ませることが多いです。

そこで、「高価値なコンテンツ」とはどういうものかについて考察していきます。

まず、価値は個人が見出すものです。そのため、同じコンテンツでも価値は人それぞれで数値化もできません。よって「ターゲットにとって」価値のあるコンテンツを提供しなければなりません。そのためには設定するターゲットのニーズを正しく把握し、それに合わせたコンテンツを生み出す必要があります。また、これまでに多くのコンテンツを発信してきたのであれば、反響のあったコンテンツの共通点を抽出してヒントにするのもいいかもしれません。

続いて、同じようなコンテンツが世に溢れている中での差別化を考えてみましょう。Schramko氏とFirestone氏の例(両氏ともビジネストピックスを提供しています)をもとにすると以下の差別化要因が挙げられます。

・そこでしか得られない情報
・現状をもとにした将来予測

高度情報化社会において情報の価値はすぐに落ちます。最新の情報を常に追い、できるだけ短いスパンで発信することは重要です。貴重な情報源(著名人など)からの情報入手は希少性を高めるでしょう。また、現状をもとにした将来予測は大きな付加価値を与えます。得た情報は使わなければ意味がないため、その活用方法の一例に触れることができるのはとても貴重な資産となるはずです。先読みの正確性が勝負を分けるビジネスの世界では、特に高価値なものとなるでしょう。

継続して他では得られない情報を集積することで、潜在顧客も既存顧客も定期的に訪れたくなるコンテンツが出来上がるはずです。

リファラルマーケティングを強化する

概要

・顧客ロイヤルティの育成を手掛けるAnnex Cloudによると、リファラルマーケティングは他のあらゆる手法と比べて3~5倍のコンバージョン率を生む。
・しかし、多くのビジネスにおいてまだリファラルマーケティングを一つのチャネルとしてもっていない。
・リファラルマーケティングは低価格商品の販売には向かないが、サブスクリプションにおいて大きな効果をもつ。

考察

リファラル(referral)は「紹介」という意味です。リファラルマーケティングとは、友人知人の紹介や口コミによって商品購入やサービス利用、会員登録などを動機づける手法です。知り合いの紹介を通じて購入・登録することで紹介者も自分も(割引などの)特典がもらえた、といった経験が何度かあるのではないでしょうか。

企業の広告・宣伝では基本的に商品やサービスの良い面のみを伝えられます。一方、実際に使って良い面も悪い面も知っている知り合いから紹介されると、安心感情報の信頼性によって購入・登録に前向きになります。信頼関係のある家族や友人からの情報という点において、匿名の口コミよりも効果があります。

紹介者にも特典を与えることは既存顧客へのインセンティブとなり、顧客維持がカギであるサブスクリプションと相性がいいと言えるでしょう。また、ユーザーが勝手に広めてくれるため、大規模広告などと比べるとコストは格段に抑えられます。ただし、リファラルマーケティングが他のあらゆる手法よりも成果を出すのは、製品・サービスの良さがユーザーに認められた場合に限るということには注意しなければなりません。

まとめ

今回は、サブスクビジネスの本場のコラムを通して、サブスクリプションを成功させるためのヒントを5つお伝えしました。顧客維持の重要性がおわかりいただけたのではないでしょうか

顧客維持のためには既存顧客のロイヤルティを向上させるアクションに注力するべきです。顧客数の増加に伴い肥大化していくサブスクリプション特有の煩雑な業務に多くのリソースを割くのは賢明とは言えません。
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パーソルプロセス&テクノロジー株式会社 導入事例
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ベルフェイス株式会社 導入事例
https://www.robotpayment.co.jp/service/mikata/case-studies/bellface.html</a

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