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BtoBにサブスクリプションビジネスを導入して安定した経営を!

Column

現代のビジネスシーンにおいて、様々なジャンルの企業がBtoBにサブスクリプションシステムを導入しています。しかし、サブスクリプションが具体的にどういった仕組みになっているのか実はよく知らず、今さら人に聞けないという事業担当者や経営者も少なくないのではないでしょうか。今回はビジネスシーンに旋風を巻き起こすサブスクリプションビジネスについて概要やメリット・デメリット、実際の導入事例などをご紹介していきます。

サブスクリプションって?

サブスクリプションビジネスを簡単に言い換えるならば「課金提供型ビジネス」となります。一度の料金支払いで商品を売り切るのではなく、ユーザーがその商品・サービスを利用したい期間に応じて課金するビジネスシステムなのです。従来のビジネスモデルでは商品・サービスに対する対価は購入時に一度だけ支払われるという「売り切り」スタイルが主流となっていました。しかし、現代のような情報化社会ではネットワーク技術が発達して様々な商品やサービスが容易に管理可能となったため、継続的に商品・サービスを利用してもらえる環境が整ったのです。

サブスクリプションの代表的なモデルとしては「月に一定の金額を支払えば使い放題」といったものが挙げられます。例えば、マイクロソフト社が提供しているWordやExcelのようなソフトウェアは、買い切り型商品でユーザーがデバイスに商品をインストールするというスタイルが主流でした。しかしマイクロソフト社ではサブスクリプションの流れをいち早く察知し、こうした純正ソフトをインターネット上で利用出来るクラウド型のサービスとしても提供し始めたのです。こうしたサブスクリプションの流れは様々な企業に影響を及ぼしていますが、その背景にはユーザーの価値観が「所有する事」よりも「利便性」を重要視するようになったという事実がある事も覚えておきましょう。

サブスクリプションの現況

サブスクリプションビジネスは日本において急速な広がりを見せているビジネスモデルです。例えばスポーツ専門の配信サービスを展開しているDAZN(ダ・ゾーン)は、サブスクリプションとして2016年に日本でサービスを開始して1年で会員数が100万人を突破しました。サブスクリプションビジネスは社会的な関心も高く、2018年には日経新聞でサブスクリプションの代表的なサービスである「SaaS」の特集が組まれたのです。

サブスクリプションが導入され始めた当初は主に動画配信サービスで利用されていました。しかしシステムが認知されるに連れて自動車やスーツのような「もの」、コーヒーやラーメンというような「飲食物」など多種多様な業界への導入が進んでいます。急速に普及しているサブスクリプションビジネスですが、スマホのゲームやアプリへの課金者数に比べるとまだ利用者は少ないというのが現状です。

しかし、サブスクリプションビジネスは前述の通り様々な大手企業が導入し始めており認知度も高まっています。「もの」から「こと」へ移行したユーザーのニーズにマッチしているサブスクリプションは、今後もさらに普及が進む可能性があるのです。各企業ではサブスクリプションビジネスをより一層効率的に運用するため、ユーザーへ能動的なサポートを行う「カスタマーサクセス」というポストを導入するなど様々な手段を模索しています。

SaaSについて

サブスクリプションビジネスを語る上で、SaaS(サース)は欠かせない存在と言っても過言ではありません。SaaSとは「Software as a Service」の略語であり、オンライン上で利用する事の出来るサブスクリプション方式を採用したソフトウェアサービスを指しています。従来、企業が利用する業務用ソフトウェアは買い切り型のインストール方式が主流となっていました。しかし、SaaSを導入する事で企業は自社の業務にマッチするサービスを手軽に利用・試用出来るようになったのです。インストールの手間とイニシャルコストを抑えられるSaaSは、様々な企業へ普及しつつあります。

市場調査会社の「富士キメラ総研」によれば、2022年の国内SaaS市場は2017年時点の約7割増にあたる6412億円程になると予測されています。これほどまでの成長が予測されている理由の1つには、スタートアップ企業の存在が大きく影響している事も覚えておきましょう。スタートアップ企業とは新たなビジネスモデルで市場開拓を目指す新興企業やその流れそのものの事です。SaaSの導入はビジネス手法や社内環境の転換に時間のかかる大企業よりも、比較的小回りの利くスタートアップ企業が積極的に導入する傾向があります。これはアメリカの企業が提供している開発基盤を利用する事で、スタートアップ企業でも比較的簡単にソフトを開発する事が可能になったためです。

サブスクリプションビジネスと従来型ビジネスとの違い

従来のプロダクト販売型ビジネスモデルとは異なり、サブスクリプションでは商品やサービスを販売したらそれで終わりという訳ではありません。それ故、顧客との継続的な信頼関係を築く事がサブスクリプションビジネス成功のカギを握っているのです。サブスクリプションビジネスではユーザーが商品やサービスを利用してくれる限り、企業は継続して安定した収入を得る事が出来ます。一方、プロダクト販売型ビジネスでは一度決算を終えればまた0から売り上げを積み重ねていく必要があるのです。こうした違いは業績の安定感に関わってくる重要なポイントと言えるでしょう。

サブスクリプションビジネスではユーザーが商品・サービスに不便さを感じるようになると解約されてしまうため、企業はユーザーが不満を抱いている事に気付きやすいと言えます。対してプロダクト販売の場合、一度商品を販売した後にユーザーが利用しなくなってもそれを企業が感知する事は難しいのです。このように両者には商品・サービスを利用しているユーザーの「意識」に対する距離感にも違いがあります。

また、両者には料金設定の柔軟性という点においても違いがある事を覚えておきましょう。サブスクリプションでは商品やサービスの内容をユーザーのニーズに合わせて段階的に調整し、複数の料金プランを設定しやすく柔軟性に長けています。一方でプロダクト販売では商品の「原価」と「利益」が価格設定に及ぼす影響が大きく、柔軟性を持たせにくいという性質があるのです。簡単に値下げすると値下げ前に購入したユーザーからの反発が予想されるため、一度料金を決めると後で価格改定しにくいという側面もあります。

<参考>

サブスクリプションビジネスを成功に導く3つのポイント

サブスクリプションビジネスはサービスを提供する企業側にとって、安定した収入が期待出来るという大きなメリットがあります。ただし、利用者はサービスや商品に不満を持つと解約してしまうので、提供側としては継続的な企業努力が必要になるのです。ユーザーに継続的なサービス利用をしてもらうためには、以下の3つのポイントに重点を置いて運営する事が重要になります。

① 体制構築

サブスクリプションビジネスで成功を収めるためには、まず「体制構築」というポイントが重要です。効率的な体制構築を実現するためにはそのカギとなる「LTV」についてしっかり理解しておきましょう。LTVとは「Life Time Value」の略で「顧客生涯価値」という和訳になります。これは、一人(一社)の顧客がサービス利用期間を通じてどれくらいの利益を企業へ与えるかを表す指標です。顧客との良好な関係を維持していくためには、このLTVの成功が重要なポイントとなります。

BtoBサブスクリプションビジネスではユーザーの利用解約を防ぐために顧客満足度を高く保っておく事が必要になります。一時的にサービス品質が優れているだけでは、サブスクリプションビジネスで成功を収める事は出来ないのです。そこでサブスクリプション型サービスを提供している各企業では「カスタマーサクセス」という役職を設けるなどして、組織的な体制構築を行うところが増えています。

カスタマーサクセスとは顧客が商品・サービスに対して抱いている不満点や不明点を積極的に解決するためのポストです。カスタマーサポートが顧客からの問い合わせに対応するのに対して、カスタマーサクセスでは能動的に顧客へアプローチするという点が特徴になっています。カスタマーサクセスではダイレクトに顧客からの意見を吸収出来るため、その情報を商品やサービスの品質改善へすぐに活かす事が出来るでしょう。こうして開発・運用・情報収集・改善というサイクルを繰り返す事で顧客満足度を高めるための好循環が生まれるのです。

② KPI設計

サブスクリプションビジネスにおいて効率的に結果を生み出すためには「KPIを何に設定するか」という点もカギを握るポイントです。KPIは「Key Performance Indicator」を略したもので、日本語では「重要業績評価指標」と呼ばれています。企業は自社の業績が順調に伸びているかどうかを判断するための指標をいくつか設定するのが一般的ですが、KPIはその中でも重要なポイントとして設定される指標です。サブスクリプションビジネスにおいてはKPIを「継続率」と「アップセル、クロスセル」に設定するのが効果的であると言われています。

サブスクリプションビジネスで安定した収益を上げるには、顧客が継続的にサービスを利用してくれる事が前提条件となります。ビジネスにおいては新規顧客の獲得も大切ですが、サブスクリプションビジネスにおいてはそれと同等に既存顧客に対するケアも重要なのです。そのため、顧客のサービス利用継続率をKPIに設定して取り組みの方針を決める判断材料とする事がサブスクリプションを成功させるポイントになります。

アップセルとは「顧客の単価を上げるビジネス手法」、一方のクロスセルは「顧客が利用しているサービスとは別のサービスを新しく利用してもらうビジネス手法」の事を指しています。サブスクリプションビジネスは料金プランの柔軟性の高さを活かして、上位プランや別サービスとのセットプランへ既存顧客を誘導する事が可能なのです。サービス内容に満足した顧客はアップセルやクロスセルをする傾向が高いので、この2つのビジネス手法はサブスクリプションの売り上げアップに有効な手段と言えるでしょう。

③ 常に改善を行っていく企業としての姿勢

サービスを提供する企業はサブスクリプションビジネスで成功を収めるために「常に改善していく姿勢」を持ち続ける事が重要です。「所有」から「共有」へ、「もの」から「こと」へという消費者の価値観の移行は、今後も進んでいく事が予想されています。システム登場当初は動画サービスでの利用が主流だったサブスクリプションも、認知度が進んで飲食業界やファッション業界など様々な事業で活用されるようになりました。かつて、サブスクリプションがこのように幅広い業界で活用されるとは想定されていなかったと言えるでしょう。ビジネスを取り巻く環境は、日々刻々と変化し続けているのです。

サブスクリプションビジネスは安定した収入というサービス提供企業にとって大きなメリットが期待出来る一方で、そのためには顧客が満足するサービスを恒久的に提供する事が求められます。サブスクリプションビジネスのサービスとは「完成」がなく、常に進化していく事が重要なのです。カスタマーサクセスなどを活用して顧客のニーズ把握に努め、常に商品やサービスの改善に取り組んでいく姿勢を持っている企業こそがサブスクリプションビジネスで成功すると言えます。

BtoBサブスクビジネスの導入事例

ここまではサブスクリプションビジネスの概要についてご紹介してきました。それらを理解したところで、今度は実際にサブスクリプションが導入されたBtoB事業の事例を見ていきましょう。自社の業務に活用出来るポイントがあるかどうか参考にしてみてください。

① ソフトウェア販売

PhotoshopやIllustratorなどクリエイティブデザインに活用されるソフトウェアを開発・販売しているAdobe社では、いち早くサブスクリプションビジネスに着目して2012年ごろからサービスを展開しています。料金プランには年単位のものから月単位のものまでが幅広くラインナップされており、ユーザーの細かいニーズにも対応する姿勢が見て取れると言えるでしょう。また、製品展開も複数のソフトウェアがセットになっているパッケージ商品から、ユーザーが必要なものだけを選べる単品商品まで豊富な種類が用意されているのも特徴です。業界最大手とも言えるAdobe社が取り組んでいるこうしたサブスクリプションビジネスは既存顧客のみならず潜在顧客の興味・関心を惹き付け、結果的に新規顧客の獲得にも成功して順調に利用者数を伸ばしています。

② 人事・労務業務(SmartHR)

サブスクリプションビジネスの影響は人事・労務業務にも及んでいます。複雑な人事労務業務を効率化する事が出来るクラウド人事労務ソフト「SmartHR」ではサブスクリプション形式でサービスを提供しているのです。SmartHRでも年単位から月単位まで細かく契約期間が用意されており、ユーザーが必要に応じて最適な選択肢をとれるようになっています。クラウド上で業務を行う特性を活かして雇用契約や入社手続きのペーパーレス化を実現しているのが大きな特徴です。年末調整やWeb給与明細といった様々な労務手続きにも対応している点も見逃せません。

さらにToDoリストとしてタスク管理を行えたり人事情報を一括管理出来たりなど、社内の人事・労務関係の業務を細かいところまでフルサポートしています。他の業務システムとの連携にも注力しており、勤務管理サービス・採用管理システム・クラウド給与計算ソフト・チャットサービスといった外部サービスとの親和性も抜群です。SmartHRではこうした充実したサービスを定額制で提供する事で新規顧客の獲得数を伸ばし、利用者からの信頼を勝ち取っています。

③ Cybouz

サブスクリプションビジネスを活用して大きく飛躍した企業としてはソフトウェア開発企業の「Cybouz(サイボウズ)」が挙げられるでしょう。Cybouzではブラウザで利用可能なグループウェア製品を中心として企業向けのソフトウェアを開発・提供しています。Cybouzがリリースしているソフトウェアとしては「Kinton(キントーン)」「サイボウズ Office」「Garoon(ガルーン)」の3つを押さえておくと良いでしょう。

Kintonは開発に関する知識を持っていなくても、最短3分で業務アプリを作成する事が可能なクラウド型業務アプリ開発プラットフォームです。ドラック&ドロップのみでアプリ開発を実現するという画期的なシステムが搭載されており、システム担当者のみならず実際の業務担当者が必要に応じてアプリを作成出来るという点が大きな特徴と言えるでしょう。作成したアプリに問題点・改善点があればすぐに修正可能なので、より一層業務に即したアプリ運用を行うことが出来るというのが魅力です。

サイボウズ Officeは企業・組織内の情報共有やコミュニケーションをサポートするソフトウェアです。中小企業向けに開発されたソフトウェアなので、運用規模は数名~300名程度が推奨されています。社内でのスケジュール共有や会議室などを押さえるための施設予約、掲示板やファイルの管理業務、ワークフローなど豊富な機能を搭載しており社内の情報業務・コミュニケーションをトータルでケアする事が可能です。ソフトウェアを管理・運用するシステム担当者が不在の場合でも設定出来るように、後述のGaroonに比べてユーザーやシステム管理の設定が簡単に行えるというのも特徴となっています。

Garoonは大規模企業向けのグループウェアであり、対象の運用人数は300人以上が想定されています。 組織に限らず役割ごとにも分類できるロール機能や詳細なアクセス権の設定が可能であり、より一層高度な運用が出来るようになっているのが特徴です。 組織を兼務している従業員が多い場合など、より細かくユーザー管理や設定が必要なシーンに役立つ機能が豊富に搭載されています。また、サイボウズ Officeが日本語のみであるのに対してGaroonでは日本語・英語・中国語に対応している事も覚えておきましょう。

Cybouzでは上記のようなグループウェアを提供する他にも、製品・サービスを活用するための提案や開発、さらには設計・教育などCybouz製品の導入から運用まで利用者が必要とするであろうサービスを展開しています。

BtoBサブスクリプションの将来性

BtoBサブスクリプションについて急速に普及が進んでいる事は理解しても、一過性の流行りモノですぐに衰退してしまうのではないかと不安に思う人も少なくないでしょう。しかし、2018年に日経新聞で記事として取り上げられるなど、BtoBサブスクリプションは急速な広がりと市場規模の拡大傾向を見せています。企業の業務効率化の需要を考えると、BtoBサブスクリプションはさらに市場が拡大する余地が残っていると言えるでしょう。

従来、企業で行われる業務の多くはExcelやWordといったソフトウェアでこなされる事が多かったのは事実です。しかし、BtoBサブスクリプションが普及しだしてからはそれらにとって代わるビジネスシステムが生み出されつつあります。今後、BtoB SaaSがさらに普及していく事によってビジネスの形態がより一層効率的なものにシフトしていく可能性は高いと言えるでしょう。Salesforce PardotやMarketoといったMAツール、Facebook・Twitterに代表されるSNS広告の運用、GoogleやYahoo!のリスティング運用経験などを組み合わせる事で、さらに効率的な営業方法が確立されるという期待も持たれています。特に内勤で営業活動を行うインサイドセールス業務においては、これらのツールを活用しやすいのでさらに効率化が進む可能性が高いです。

まとめ

サブスクリプションビジネスでは提供側・利用者側にそれぞれのメリットが挙げられます。現代ビジネスシーンにおいて安定した経営を行うには、サブスクリプションビジネスの活用が重要になると言えるでしょう。サービスが浸透しだして間もないサブスクリプションは、今から導入しても遅いという事はありません。

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パーソルプロセス&テクノロジー株式会社 導入事例
https://www.robotpayment.co.jp/service/mikata/case-studies/persolpt.html

ベルフェイス株式会社 導入事例
https://www.robotpayment.co.jp/service/mikata/case-studies/bellface.html</a

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