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サブスクリプションにおけるKPIの重要性!利益につながる活用方法は?

Column

サブスクリプションビジネスを行う場合、ビジネスに適したKPIを立てたうえで使うことが重要です。そのため、サブスクリプションビジネスを行うにあたってKPIに関する知識は欠かせないと言えるでしょう。そこで、この記事ではKPIとは何か、どのようにKPIを活用すればサブスクリプションビジネスの利益につながるのかなどについて解説します。

KPIとは?

KPIとはKey Performance Indicatorの頭文字を取った言葉であり、日本語では重要業績評価指標と言います。業績を管理するにあたって主観だけで管理をしていては、業績が悪化した時の対応が遅れたり、業績が好調であってもそれに気づくのが遅くて更なる業績アップを狙うアクションを起こせなかったりしてしまいます。KPIは組織の目標達成には欠かせない客観的な指標であり、正確に設定する必要があると言えます。

KPIを設定すれば、達成状況を定点観測することができるので、目標達成のための組織のパフォーマンスの動向を把握できます。また、KPIの目標値との間にギャップがある場合は、組織としての行動が当初の予定通りに進んでいないことを意味します。この場合は何かアクションをとる必要があります。

このように、KPIは組織が設定した目標に向けてのプロセスがしっかり実行されているかを計測する(PDCAを回す)ために不可欠なものとなります。

KPIに似た言葉にKGIという言葉が存在します。これはKey Goal Indicatorの頭文字を取ったもので、日本語では
重要目標達成指標と言います。組織のプロジェクトの最終目標を示すものであり、KGIとKPIは組み合わせて使われることが多いです。

例えば、「来年度は15%の売上向上を目指す」とします。この来年度の目標に当てはまるのがKGIです。

そして、年間の売上目標を実現するには、毎月リード(見込み客)をいくつ獲得すべき、毎月の商材Aの売上を△△%上げるべきなどと細かい目標を立てるでしょう。この細かい目標がKPIに当てはまります。

このようにKGIを達成するために必要な要因を洗い出して導出した、より細かい数値目標をKPIと考えると良いでしょう。

サブスクリプションの特徴とは?

サブスクリプションとは、商品を買い取らず利用するための権利(使用権)を借り、その使用期間に応じて継続課金する方式のビジネスモデルのことを言います。近年ではユーザーがモノを所有することよりもサービスの体験・利用を重視する傾向にあります。また、スマートフォンの普及などによって誰もがどこからでもインターネットにアクセスできるようになりました。これらの要因から、ソフトウェアや音楽、映画などのデジタルコンテンツを中心にサブスクリプションビジネスを始める企業が増えてきており注目のビジネスモデルと言えます。

現在では、デジタルコンテンツだけでなく非デジタルプロダクツの分野にもサブスクリプションモデルが浸透してきています。

サブスクリプションビジネスのメリットの一つとして、使用料や利用期間、料金の組み合わせによって多彩なプランの中から自分に合うものを選ぶことができる点が挙げられます。サブスクリプションビジネスでは標準的な内容を網羅したスタンダードプラン、無料や定額でサービスを試せるお試しプランや、ヘビーユーザー向けのプラン、付加価値の高いプランなど種類を豊富に用意できます。ユーザーにとって初期費用が低いことで、新規顧客の獲得が容易になります。

したがって、サブスクリプションビジネスでは顧客の利用状況に応じて提供する商品やサービスの中身を変更したり、料金を見直したりすることが可能であることから、従来のサービスよりも顧客の好みやニーズに合ったものを提案・提供できると言えます。

サブスクリプションにおけるKPIとは?

それでは、サブスクリプションではどんなKPIを立ててビジネスプランを進めていく必要があるのでしょうか。そこでこの段落ではサブスクリプションにおけるKPIについて解説します。

解約率(チャーンレート)

解約率は英語だとチャーンレート(Churn Rate)なので、CRと略されます。

サブスクリプションビジネスにおいて、新規顧客獲得よりも既存顧客維持が重要となります。解約率の低減は既存顧客維持を意味し、長期的な収益向上につながります。そのため、サブスクリプションビジネスでは解約率が代表的なKPIとされています。

解約率に関しては、継続と解約を定量化し、月ごとに比較してみると良いでしょう。実際にこの2つを図にしてみると右上がりもしくは右下がりのシンプルな形で推移していくのでわかりやすいです。

解約率は「Churn ÷ ARR」という公式で求めることができます。ARRはAnnual Recurring Revenueの略であり、日本語で年間定期収益を意味します。

解約率が大きくなればなるほど事業を継続することが難しくなります。業種によって数字は変わりますが、一般的に解約率は10%以下の状態を維持し続けることが理想的だと言われています。

定期利益率

定期利益率はRecurring Profit Marginと書き、頭文字をとってRPMと略されます。

従来の売り切り型の商品では、商品を売ったらその時にしか売上が発生しませんが、サブスクリプションではサービスの利用を継続する度に売上が発生します。財務指標においては売上に連動する変動費、管理費など連動しないものを固定費として区別しますが、サブスクリプションはこのように売上が複数回発生するため、売上との連動には注意が必要と言えるでしょう。

繰り返しになりますが、サブスクリプションにおいては新規顧客獲得よりも顧客維持を重要視します。顧客維持のためには、継続してサービスの品質向上のための研究開発を行い、定期的にアップデートを行う必要があります。したがって、RPMにおいては開発費も初期費用ではなく変動するものと考えます。

そしてRPMはARRに対する割合であるため、 ( ARR – ( Churn + 売上原価 + 一般管理費 + 研究開発費 )) ÷ ARR という公式に当てはめて求めます。

成長効率性指標

成長効率性指標は、英語でGrowth Efficiency Indexであり、略称はGEIとなります。事業としての成長戦略を描き、投資を決定する際に重視される指標のことを言います。

何をするにあたっても営業やマーケティングに費用がかかるでしょう。そこで利益を得るためには営業やマーケティングにかかるコストをなるべく少なく抑えることが求められます。実際に営業・マーケティングにかかるコストを抑えることでマイナス幅が狭くなり、その分だけ早く利益が出始めることが期待できます。したがって、成長戦略を決めるにあたってGEIは欠かせない基準と言えます。

GEIの計算式は 営業・マーケティング費 ÷ Net Νew ARR です。今まではARRに対する割合を計算していましたが、GEIの場合はNet New ARR(新規獲得年間定期収益)に対する割合を求めます。

カスタマーサクセスを運用する必要性

カスタマーサクセスとは提供するサービスを顧客が利用するにあたって、潜在的に抱えている悩みを解決できるように、能動的な働きかけをすることを言います。顧客の視点に立って最適な商品・サービス利用の手助けをし、課題解決に取り組みます。顧客との長期的な関係の構築を目指し、収益の最大化を図ります。

従来の売り切り型の商品の場合、商品の契約が済んだら顧客との関係性は基本的に終わり、万が一商品に不具合があったり、実際に使用してみてわからない点があったりしたら問い合わせをするというカスタマーサポート形式が一般的でした。

しかし、サブスクリプションビジネスの場合は顧客と契約を結んだらそこから関係性が始まり、継続して利用してもらうためにも顧客と良い関係性を築くことが必要です。そのため、従来のカスタマーサポートのような顧客側から問い合わせをするという受動的なサービス形式ではなく、サービスを提供する側が能動的にアクションを起こし、顧客の満足度を上げることが求められます。

そのため、サブスクリプションビジネスにおいてカスタマーサクセスを運用することはとても重要と言えるでしょう。

カスタマーサクセスを運用するためのKPIは?

それではカスタマーサクセスを運用するにあたってはどんなKPIを設定する必要があるのでしょうか。そこでこの段落ではカスタマーサクセスを運用するためのKPIについて解説します。

継続率

サービス開始1年目は新規顧客数がそのまま売上に直結するので、顧客の数が増え、客単価が上がれば全体の売上も上がるでしょう。それに対してサービス提供後2年目以降は、新規顧客に加えて前年から継続利用してくれている顧客の売上も積み上げられていきます。したがって、サブスクリプションビジネスにおいて2年目以降は継続利用してくれる顧客が多ければ多いほど利益を出しやすくなると言えます。

マーケティングにおいては「1:5の法則」と言って、新規顧客獲得には既存顧客維持と比べて5倍コストがかかるという考え方があります。したがって、新規顧客が増えたとしても継続率が低いままでは利益を出すことができません。

それに、顧客がサービスを解約してしまうということは、顧客がサービスに対して何かしらの不満を抱えているということになります。そのため、継続率が低いということは、サービスに対する不満を抱えている顧客が多いということであり、さらに継続率が下がってしまう可能性があるでしょう。そこで継続率に対するKPIを立てることで、万が一解約率が上がりすぎた時の対応を早い段階で行うことができます。

アップセル及びクロスセル

アップセルクロスセルも、顧客単価を上げる営業手法のことを言います。

アップセルは、商品の購入やサービスの利用を検討中の顧客、または既に購入したことや利用したことがある顧客が対象であり、より高額な商品やサービスを選んでもらうことで顧客単価が見込めます。

アップセルの例としてはクレジットカードが挙げられるでしょう。クレジットカードの場合、一般カード・ゴールドカード・プラチナカードなど複数のグレードが用意されており、グレードが上がると受けられるサービスが手厚くなりますが、その分年会費も上がります。このように顧客に対してより高額である代わりに充実したサービスを提供することで客単価を上げるのがアップセルです。

また、クロスセルは、商品の購入やサービスの利用を検討中の顧客に対し、別の商品もセットもしくは単体で購入、利用してもらうことを指します。

クロスセルの例としてはフィットネスジムが挙げられるでしょう。フィットネスジムの場合、運動をするにあたってスポーツウェアを持参する必要がありますが、仕事帰りなどにジムを利用したい場合スポーツウェアや靴を持参するのはとても面倒に感じる人が多いです。そこでオプションとしてウェアやシューズ、タオルの貸し出しを行っているジムは多く、このようにジムの月額利用料に加えてウェアのレンタルなどを顧客の必要に応じて提案する営業方法がクロスセルに当たります。

アップセルもクロスセルもコストをあまりかけずに利益を上げられる手段と言えるでしょう。しかし、顧客の経済力やサービス利用目的などに応じて適切な提案を行わないとアップセル・クロスセル共に結果が出なくなってしまう可能性が高いです。そして、ロイヤルティの高い顧客相手でないと拒否され、むしろネガティブな印象を与えかねません。したがって、アップセル・クロスセルを導入するならばターゲットを絞ったうえでどんなサービス・商品を提案するか決めましょう。

カスタマ―サポートとカスタマ―サクセスにおけるKPIの違い

カスタマーサクセスにおける目標は顧客の成功、カスタマーサポートにおける目標は顧客の満足度の向上とこの2つは目的が異なります。そのため、カスタマーサクセスで設定すべきKPIとカスタマーサポートで設定すべきKPIの内容もタイミングも違うということも理解しておく必要があるでしょう。

カスタマーサクセスは、利用状況や顧客の意見などを通して、将来的な顧客の体験をよりよくすることを目的としています。具体的な例としては、利用頻度が落ちている顧客の解約を防ぐためにどんな提案ができているかなどが挙げられ、このように基本的にカスタマーサクセスにおけるKPI設定のタイミングは契約や更新よりも前と言えるでしょう。

それに対してカスタマーサポートの場合はアンケートや直接の問い合わせを通して顧客にとって良くない体験を改善します。したがってカスタマーサポートは顧客のアフターケアであるため、対応するのはトラブルが起こった後であり、KPIもトラブルが起こらない限り設定できません。

まとめ

サブスクリプションビジネスを開始し、安定した利益を生み出してサービスを継続させるにあたってKPIを立てることは重要ですが、何を指標にするかによって結果が大きく変わります。したがって、KPIを設定する場合はサブスクリプションビジネスに合うものの中から、自社が行っているビジネスの分析を正確に行ったうえで設定しましょう。
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パーソルプロセス&テクノロジー株式会社 導入事例
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ベルフェイス株式会社 導入事例
https://www.robotpayment.co.jp/service/mikata/case-studies/bellface.html

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